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いのちのマツリゴ卜 正木高志

ピラミッドを支えているのは底辺だ

 ピラミッド型社会が機能不全に陥ったとき、問題の解決をサミットに期待しても無駄だ。上層は底辺への支配を強めるだけだろう。
 解決は底辺の市民ひとりひとりの内にある。なぜならピラミッドを支える力は市民の内なる上昇志向なのだから。
 [金と競争]ではなく[命と調和]を闘う水平運動が私たちの内にめざめたら、ピラミッドは支える力を失って瓦解する。1%が99%を支配するグローバリズムのピラミッドを潰す方法は、私たちの意識とライフスタイルの変化だ。変える力が市民にあることを、市民にしかないことを、私たちはしっかりと自覚すべきだ。
 3・11によって、意識の変化が起きはじめている。生まれたぼかりのそれは、かすかで、定かではないけれど、二年三年経つうちに、しだいに姿を現してきた。たとえばマルシェはめざましい勢いで広がっていった。人と人のふれあいによって善玉薗が発酵するように、よろこびをもって増殖しつづけている。

選挙フェス

 多くの市民が原発の危険を知り、脱原発を願っているにもかかわらず、国家が再稼働を進めているの民主主義の機能不全だ。マスコミも言論の自由を封じられてしまった。
 だけど悪いのは政府や財界や政治家だけというわけではない。ピラミッドの上層部はだいたい悪いにきまっている。政治腐敗を浄化できないのは、上部構造の問題というよりち、民主主義の主である民の問題だ。市民の政治文化が機能不全に陥っている。それが若者たちの政治参加の少なさに表れている。フクシマの隠蔽と棄民政策。オリンピックと国家主義。原発の再稼働。秘密保護法、TPP 、集団的自衛権の行使、そして健保快晴・・・国の行方を決めるこれら全ての重大な問題を政治抜きに解決することはできない。そのことにやっと気づいたのが去年の山本太郎、三宅洋平や緑の党の参院選だった。選挙フェスは若者たちの新しい政治文化の誕生だ。

草の根の地方議会から

 市民の上昇志向が水平指向に変わったら、ピラミッドは崩壊する。新しい社会はピラミッド型ではなく、ドーナツ型であるはずだ。そうであればいま誕生する政治文化[いのちのマツリゴ卜]は少数が国政に参加するより、大勢の若者たちが地方議会に  リッコーホすることからはじまるだろう。民主主義が機能回復するのは草の根の地方議会からだ。
いのちのマツリゴトが誕生することによって社会日確実は変わるだろう。地方議会が決定すれば原発の再稼働を止めることができるし、憲法9条を護ることも可能になる。

デルからダスヘ

 子どちを軍隊にやるよりも、母親がリッコーホする方がいい。誰もが一生に一度リッコーホする文化が生まれたら、原発はなくなる。
 リッコーホは[出る]人を待つより[出す]システムをつくる方がいい。市町村ごとにマルシェを開いて、マルシェから候補者を出す。そうすれば出る人よりち、出すみんなの選挙になるし、みんなが政治に参加できる。まわりが寄ってたかって代表を担ぎ出せばいい。当選してもしなくても、とにかく選挙に参加することだ。

正木高志
1945年、熊本生まれ。60年代半ばからインドを遍歴してインド哲学を学び、80年、阿蘇山麓に『アンナプルナ農園』を開き帰農。 2000年から植林活動を開始し、ピースウォーク『WALK9』を行う。著書に『木を植えましょう』『蝶文明』『empty sky』などがある。

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