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開票後のインタビュー 三宅洋平

 176970票。2013年7月21日の参議院選挙で、三宅洋平さんは個人名で書かれた投票では26番目を獲得しながらも、政党への投票数で議席が決まる比例区の選挙制度のために残念ながら落選。開票後、7月23日のインタビュー。

いつものスタンスでマツリゴト

ー 選挙、お疲れさまでした。どんなことを思いながら選挙フエスをやってきましたか?
[三宅] 街宣車と拡声器による十七日間の地獄の時間を変えたかった。切なくなるんだよね。あの街宣車からの連呼が。我慢ならんという心境でもあったし、僕らみたいな人達の美意識を提示しないといけないと思ってた。
僕っていう本質をねじ曲げて大衆に受け入れてもらうんじゃなくて、僕は僕のままでいこうと。僕の声が届かない人に向けて、敬語でスーツでひげ剃って、七三の僕がしゃべってんのと、僕の声が届く人に向かって僕がいつもの通り活き活きしゃべっているのと、通りすがりの人から見てどっちが魅力的ですか?ってことなんだよね。へりくだるつもりはいっさいなかったよ。

ー 話す言葉は考えました?
[三宅] いつも頭を空っぽにしてステージに立った。後は観客との対話。その中で軸は生まれてきて、脱戦争経済と環境重視のふたつに絞られたよ。TPP も雇用問題も原発も戦争も、全部この二つにつながってるから。

ー 演説、とてもわかりやすかったですよ。回を重ねるうちに、道行く人が入ってくるようになって、しかもそれが音楽じゃなくて、三宅さんの演説に引き寄せられてくる。世代やジャンルを超えて響いていました。すごく努力もされたと思うけど、やっぱり『このまんま」でいったのがよかったなと。
[三宅] そうだね。これしかできなかった(笑)。
他のことはそれが得意なみなさんがやってください(笑)。

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デザイン、アートのこだわり

ー 既存の選挙のイメージを変える狙いもありましたよね。デザインはどんな感じで?
[三宅] 大体、洋平が選挙に出てて、演説してるって絵自体が合成写真っぽい。そこがおもしろいじゃん、みんなからしたら。やっちゃっ
たね!政見放送とか出ちゃったんだ!うける〜〜〜! みたいな(笑)。そのオモシ
ロサ。非日常感がよくて。あと、ダサさを排除した。ここは結構細かく。自分が政治の何が嫌だったのかを考えながらやっていったよ。
 プレゼンですよね。僕らならこうやってみせるよっていう政治のプレゼン。既存のものに対してひとつのスタイルを提示できた。比較するものがあったら選挙権のない十代の子達が見ても考えられるでしょ。

自己達成から生まれる平和

ー どんな世界にしたいと思っていますか?
[三宅] みんながのびのびと、思っていることを言い合える社会。
自己達成していないから人の自由をとがめるんだよ。自己達成している人は人の自由をとがめない。じゃあ、みんな自己達成しましょうよ。自分にとって居心地のいい社会をつくったらいいんじゃない?
僕は自分の一個人としての尊厳を守ってきたからこうなだけで、軍隊だろうが、警察だろうが、不当な逮捕は僕は完全に断るし、徴兵、ふざけるな、いかないよって言う。そう全世界の人が言えば兵隊はいなくなるのかもしれないって思ったりもする。
 そういう生き様をさあ、実は、憲法とか国民検証とかはちゃんと認定してくれているんだよね。長いこと人類と社会との関係性にあったテーマなんだけどさ。長いこと戦争していないと、人間って忘れちゃうんだね。

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愛から始まる憲法

ー 渋谷の最後に、9条を読み上げたのは、どういう思いだったんですか?
[三宅] 憲法は最強のラップだってことかな。マジで読んだことある?やられるぜ。オレも飛ばされたよって感じ(笑)。何百万人が死んだ、あの津波の百倍か千倍のことが起きた直後の人達の、強い強い平和への想いがにじみ出ている。それと、日本を骨抜きにしたアメリカの意図が、ぶつかりあっているものが結構多い。それをもう一度白日の下にさらけ出して、今のバージョンをつくる必要がある。きわめて慎重にね。僕が思っているのは、憲法に足りないことがいくつかあるってこと。

ー 足りていないものってなんですか?
[三宅] 愛。憲法第一条、愛。愛のない条例なんて何千何ヶ条つくっても何の意味もない。

ー 愛を入れて、どんな条文にします?
[三宅] 愛。
 あとは自分で考えるべきだよ。ここはお題目でいいと思う。禅問答のような、それについて一生考えるのがいい。この行為に愛があるのかないのか、今の社会は愛があるのかないのか、この交通事故はどっちに愛がなかったのかとか。もうひとつは環境意識。だから前文は書き換えるべき。原発事故を踏まえて、経済とは何のためにあるのか、我々は何にのっとって生きていくのか、この、惑星意識を追加しないといけないよ。あんまりだよ、今。ないがしろにしすぎてる。親(地球)のすねかじり過ぎでしょ。骨まで出ちゃってるもん。

ー 惑星意識って、環境のことだけじゃないですよね?
[三宅] なんていうか、それは魂のレベルの話でもあるよね。宇宙とのつながりでもあるし。今日が満月かどうかを知っているとか、潮が満ちてるから海に行こうかなとか。そういう感覚が希薄すぎる。人間世界だけで孤独になっている。僕の美意識からするとこういう現状は我慢ならないね。でもそこに加担している自分もいるわけで、その一進一退を自分の中で繰り返すことに疲れないでいたい。

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三宅洋平の野望

ー では最後に、今後の野望はありますか?
[三宅] 365日選挙期間でいいんじゃないかな。そしたらさあ、突然衆議院が解散したって対応できるじゃん。突然の解散にも対応できる。選挙は過酷だよ。みんな関心がないから。でもみんなが興味持っていれば、誰も無理しないでいいんだからさ。あと、地方議会の立候補。今回は選挙に行こうって言ったから、次は選挙に出ようって言おうかな(笑)
 あ、野望あった!Jリーグチップスとか野球カードみたいに政治家カードを三宅商店でつくる。演説力・8、とか、資金力・5とかで戦って(笑)。あー、また三宅洋平出たよ!とかいって(笑)。

PROFILE 三宅洋平・みやけようへい  1978年ベルギー生まれ。大学時代からバンド活動を開始「犬式a.k.a.Dogggystyle」「(仮)ALBATRUS」で世界を踊らせる。3.11を期に東京から沖組北部に移住。2013 年、政治団体「日本アーテイスト有意識者会議(NAU)」 を立ち上げる。7月の参議院遺挙に、緑の党の推薦を受けて全国比例区から立候補。

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