食べる

2016/03/19(土) 11:02

蘇りのバッテリー〜かのうシルバーサービス・河野正明さんが開発したバッテリー再生技術

 かのうシルバーサービスは、お年寄りが使う電動カートの販売やリースを手がける専門店。お店をやっていく中で、ひとつ困った問題がありました。それは、高価なバッテリーが3年ほどでダメになること。 「バッテリーにはたくさんの重金属が使われていますが、3年で買い替えでは資源の使い捨てになるし、環境にもよくないですから、なんとか再生する方法がないかと思っていました」

よみがえりの技をみつけた

 

 代表の河野正明さんは、性能が落ちたバッテリーを再生する方法を考え始め、ついに独自の技術を開発したのでした。 「バッテリーの再生にはパルスを使ったり、薬剤を使う方法がありますが、私は過充電してわざと発熱させ再生しています。最初に再生したものは8年目になりますが、2回再生して、今もまだ使えますよ」

 

 河野さんはこの方法で特許をとり、さらにこれを自家発電に役立てようと、太陽光発電キットをつくって販売し始めました。それはどのようなシステムなのでしょうか?

 

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オリジナルシステムを開発してバッテリーを再生

 

 

いつでもどこでも太陽光

 

 かのうシルバーサービスの発電キットは7.5W、50W、100W、200W。 「これを参考にして、みんなでつくってください(笑)。うまくやれば原価2万円でもできます」 と河野さん。自分でやるには知識と技術が必要になってきますから、そこを自分でやるか、肩代わりしてくれるプロに頼むかで、行程と価格が変わってくるわけですね。かのうシルバーサービスでは購入後バッテリーがダメになった場合、1年間は保障で他の再生バッテリーと交換してくれます。

 

「7.5Wは入門学習用で自作キットもあります。電気をためて使うおもしろさを体感してもらえたら。50Wは初級編で、スマホや携帯の充電レベル。裏技としては、出店に備え、バッテリーをもうひとつつないで一週間くらい蓄電しておくという方法もあります。100Wはそれに加えて照明+α。バッテリーが50Wキットの倍ついているので、1〜2日のイベントなら十分まかなえますよ。200Wは本格的な照明とPC、携帯充電に。まずひと部屋からオフグリットを始めるのにオススメです」  まずは自分の目的にあわせて、どれくらいの設備が必要か考えてみるといいですね。

 

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(左)50Wキット (右)100Wキット

 

ちょっとした気づきが生む幸せ

 

 売電すると確かにお金は手に入りますが、河野さんは自家発電するとこんなことが変わると思っているそうです。 「太陽光に切り替えると、暮らしの見直しが始まります。まず最初にやらないといけないのが家電の消費電力チェックです。家全体の消費電力を下げないと、設備が大がかりになって費用が高くなりますから」 「豊かさのヒントは足元にある。暮らしはその気になってみりゃ、発見の宝庫です。外に出ていいものを探すと、どこまでいけば幸せになるの? って感じだけど、実は奥深い世界がすぐそばにある。そこをみていけばみんな幸せに気付ける(笑)」

 

 暮らし方、幸せの基準は十人十色。その方法はひとつではなくいろいろあると思います。まずは手軽にできるところから始めていけたらいいですね。

 

 

この記事は 2306 回読まれました 最終修正日 2018/04/15(日) 11:16
澤田佳子 さわだけいこ Kco Sawada

ローカルメディア3代表・編集長。コミュニティ×循環型の暮らしを求めて関東から九州へ。九州のローカルネットワークをつなぎながら、固定概念を超えた新たな選択肢「次の暮らし」が生み出す世界の実現に向かう。

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